ワンストップ特例と確定申告の違い|どちらが向いているかを解説
ふるさと納税の控除手続きであるワンストップ特例制度と確定申告の違いを、使える条件・期限・控除のされ方の面から比較し、どちらが向いているかを解説します。
控除の手続きは2通りあります
ふるさと納税で寄付をしただけでは、税金の控除は受けられません。控除を受けるには「ワンストップ特例制度」の申請か「確定申告」のどちらかの手続きが必要です。どちらを選んでも、控除される総額は基本的に同じです。違いは、手続きの方法と、使える条件にあります。ご自身の状況に合ったほうを選んでください。
ワンストップ特例制度とは
ワンストップ特例制度は、確定申告をしなくてもふるさと納税の控除を受けられる仕組みです。寄付をした自治体ごとに「特例申請書」を提出すると、その自治体が、お住まいの市区町村へ控除に必要な情報を連絡してくれます。控除は、全額が翌年の住民税からの減額という形で反映されます。
使えるのは、次の条件を両方とも満たす方です。
- もともと確定申告をする必要がない給与所得者などであること
- 1年間(1月1日〜12月31日)の寄付先が5自治体以内であること
同じ自治体に複数回寄付をしても、自治体の数としては1つと数えます。ただし、申請書は寄付のたびに、その自治体へ提出が必要です。
申請の期限は、寄付をした翌年の1月10日(必着)です。申請書は寄付の申し込み時に送付を希望しておくと、自治体から書類が届くことが多いです。マイナンバーカードを持っている方は、オンラインで申請できる自治体やポータルも増えています。期限を過ぎると特例は使えなくなり、控除を受けるには確定申告が必要になるので、年末に寄付した方は特に注意してください。
確定申告で控除を受ける場合
確定申告では、寄付をした年の所得税から還付を受け、残りが翌年の住民税から減額されます。ワンストップ特例と違い、控除は所得税と住民税の両方に分かれて反映されますが、合計額は同じです。
次のような方は、確定申告が必要です。
- 寄付先が6自治体以上の方
- 自営業者やフリーランスなど、もともと確定申告が必要な方
- 医療費控除や住宅ローン控除(初年度)など、ほかの理由で確定申告をする方
- 給与が2,000万円を超える方など、ワンストップ特例の対象にならない方
申告の時期は、原則として寄付をした翌年の2月16日から3月15日までです。手続きには、自治体から届く寄附金受領証明書が必要になります。最近は、ポータルサイトから証明書の電子データを受け取り、そのまま申告書に取り込める仕組みも整ってきました。
注意したいのは、ワンストップ特例を申請していても、その年に確定申告をすると特例の申請は無効になることです。その場合は、確定申告のなかでふるさと納税の寄附金控除もあわせて申告してください。
期限と控除のされ方の違いを整理する
2つの方法の主な違いを、項目ごとに整理します。
- 対象者:ワンストップ特例は「確定申告不要な給与所得者などで、寄付先が5自治体以内」の方のみ。確定申告はどなたでも使えます
- 手続き先:ワンストップ特例は寄付先の自治体ごと。確定申告は税務署(e-Taxでも可)です
- 期限:ワンストップ特例は寄付の翌年1月10日必着。確定申告は翌年2月16日〜3月15日が原則です
- 必要な書類:ワンストップ特例は申請書と本人確認書類。確定申告は寄附金受領証明書です
- 控除のされ方:ワンストップ特例は全額が翌年の住民税から減額。確定申告は所得税の還付と住民税の減額に分かれます
特に間違いやすいのが期限です。ワンストップ特例の締め切りは確定申告よりも早く、年が明けてすぐの1月10日です。12月に寄付をすると、申請書の提出まであまり余裕がありません。寄付の申し込みと同時に申請書の送付を希望できるポータルでは、その場で手続きを進めておくと安心です。
また、控除が正しく反映されたかは、翌年5〜6月ごろに届く住民税の決定通知書で確認できます。「寄附金税額控除」の欄に金額が記載されていれば、控除が適用されています。金額が見当たらない場合は、申請漏れや申告漏れの可能性があるので、お住まいの市区町村の窓口に問い合わせてみてください。
どちらが向いているか
目安はシンプルです。
- 会社員で、寄付先が5自治体以内、ほかに確定申告の予定がない方 → ワンストップ特例
- 寄付先が多い方、確定申告をほかの理由でも行う方 → 確定申告
「たくさん寄付したいけれど手続きは簡単にしたい」という方は、寄付先を5自治体以内に収めるのがコツです。逆に、6自治体以上に寄付したい方は、最初から確定申告をする前提で考えると迷いません。
なお、控除の上限(限度額)は、どちらの手続きでも同じ考え方です。限度額の目安は、当サイトのシミュレーターでご確認いただけます。手続きの方法で限度額が変わることはありません。
まとめ
ワンストップ特例は「5自治体以内・確定申告不要な人」向けの簡単な方法、確定申告は「誰でも使える確実な方法」と覚えると分かりやすいです。控除額は同じですので、ご自身の寄付先の数と、確定申告の予定の有無で選んでください。詳しい条件は、国税庁のウェブサイトや総務省のふるさと納税ポータルサイトでも確認できます。
寄付の前に、限度額の目安を確認しましょう
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